イントロがながい人生

いらない何も 捨ててしまおう

花組 CASANOVAの千秋楽ライビュを見ましたよ

 人生には恋と冒険が必要!がテーマのCASANOVAを観賞している間、私はカサノヴァに恋してベアトリーチェに恋して花組の皆さんに恋して一緒に冒険をしていました。笑って泣ける素敵な作品でした。

 

 始まりから最初の歌までの入り方のテンポが良く、CASANOVAの世界観に一気に引き込まれました。カサノヴァが色んな女の人をたらしこんだ罪で牢屋に入れられたシーンが始まり、入るなり同じ部屋の囚人神父さんを早速タラし込んでて、この人たらしめ……顔が最高に良い……なんでも言うこと聞いちゃう……などと思いました。(早速カサノヴァに落ちる女)

あとこれは映像の抜き方かもしれないんですけど、ふと笑ったお顔がカサノヴァの笑顔というより明日海さんのふんわりした優しい笑顔でドキッとしました。

 それから、牢屋のシーンでのカサノヴァのテーマ曲?のみんな俺の女だぜ!って感じの曲が好きです。でも別に偉そうな感じではなくて魅力がありすぎて人間が寄ってきてしまう感じなのが良い。それをよくわかってるカサノヴァの振る舞い方も好き。ウィンクを自然にしてしまう男だ……この人たらしめ……顔が最高に良い……何が欲しいの……??

 

 それからベアトリーチェ(仙名さん)が出てきたときの圧倒的正ヒロイン感!どんな格好をしていてもヒロインだとわかる(強いヒロイン力でわからせる)ベアトリーチェが本当にかわいい。今まで大人しく修道院で過ごしてたけどヴェネツィアに来たし楽しまなきゃ!これから何が起こるんだろう!ワクワクしちゃう!って夢と希望がいっぱいの、さらに茶目っ気があるベアトリーチェが仙名さん自身のキャラクターと相まってかわいくてしょうがない。侍女さんがいつも「しょうがない。少しだけですよ?」って言ってしまうのわかる。常に誰かから愛されているのがスタンダードなヒロインは強いですね!好き!

 

 その次のシーンの、カサノヴァの父親代わりのブラガディーノ卿に会うシーンは特に好きなシーンでした。カサノヴァが急に神と交信し始めたのには笑っちゃったけれど、父親がわりの人を騙してお金をせしめているのか…?と思いきや、卿はカサノヴァのことを本当に息子同然に愛していて、わかっていて騙されている。ずっと側にいることはできないけれど、幸せに生きていて欲しいと思っている。カサノヴァは権力のある人にそう思われるほど不思議な魅力に溢れていて、誰にも留まらせることのできない人間なんだなと感じさせる好きなシーンです。カサノヴァの周りは愛に溢れてますね。

 

 それから、柚香さん演じる悪役の立場であるコンデュルメルと夫人の関係が好き。お互いに利害関係だけでつながっていると夫人は言うけれど、愛人よりも誰よりもコンデュルメルからの愛を欲しがってるのが伝わってきて、でもコンデュルメルは目の前の目的を果たして利益を得ることに必死で、どうにかして(だから黒魔術に傾倒してしまった?)気を引かせようとする夫人が好き。あなたが一番の乙女だよ。あとソロ曲がめちゃくちゃかっこいい!!!夫人お付きのネコちゃんズもかわいい。この2人もなんやかんや仲良く暮らしつつ職務復帰した際は夫婦そろってさらに凶悪になってそう。(褒めてる)

 

 カサノヴァとベアトリーチェが初めて出会うシーンで、馬車の中で急にラップが始まって驚いたものの、ノリノリでラップをする4人がめちゃくちゃ面白かった。このシーンをもう一度見たい。この出会いでお互いに運命の相手?!ってなるのが面白すぎる。

でも色々な人との恋愛を通して良い面も悪い面も見てきただろうカサノヴァがベアトリーチェの生まれながらの気品のある魅力と、自由を愛する人柄に惹かれてしまい、そんなベアトリーチェも貴族社会の堅苦しさより自由に生きる魅力的なカサノヴァに惹かれてしまうのは運命だったのかもしれない。ラップは心の会話ですよね。知ってる。

カサノヴァは自分の美しい顔と今までの人生から得たあらゆる知識をつかって小さいトラブルや今回の大騒動を解決してしまうけど、1人で解決するのではなくて、カサノヴァに惹かれて周りの人が悪意なく協力してくれるのが良かった。それからトラブルがあってもユーモアたっぷりに乗り越えるところも好き。

 最後に、ベアトリーチェがカサノヴァと一緒に旅に出ない選択をしたことが良いなと思いました。自由を愛するベアトリーチェとカサノヴァだけれど、自分の責務をほったらかしにしない選択をした2人が好きです。勝手に、なんやかんや1〜2年に1回くらいこの2人はどこかで会ってるんだろうな。そうして皆に祝福されたうえでいつか2人で仲良く暮らすのだろうなと想像しています。

 

最後のショーのギラギラした紫の衣装で踊るみりおさんがひたすらにかっこよかったのと、柚香さんのコンデュルメルとショーとのギャップがすごい良かった。ひたすらに美しくてかっこよかった。このあたりの記憶がない。

 

 それから仙名さんのサヨナラショーが本当に本当に美しかったです。仙名さんを最初に拝見したのは「ポーの一族」のシーラ役で、人外の美を感じさせる声と姿だったのですが、Delight Holiday でのユーモアたっぷりの力強く歌う仙名さんご本人を見て、幅の広い役柄を演じることのできる美しくてキュートな娘役さんだなと思っていました。CASANOVAではそのユーモアがあり生命力の溢れる魅力的なヒロインを演じられいて、サヨナラショーではかっこ良いギラギラしたお衣装と、プリンセスのような淡いピンクのドレスを着て、明日海さん、花組の皆さんと美しく踊っていて、輝きに溢れたこの人たちから一瞬も目を離したくない…!と泣いていて視界がぼやけながらも頑張って見ていました。あと明日海さん愛に溢れる仙名さんが好きです。何百回でも明日海りおが好きと言います!!と言われた仙名さんでした。

 

 これでお二人での新しい作品を見ることができないのは残念だけれど、仙名さんのこれからのご活躍を願っております。

 

千秋楽というBlu-rayやDVDに残らない最後の舞台を見ることができて幸せな時間でした。そろそろ褒める言葉を増やしたい。終わり。